「人と成る」とはどういうことでしょうか?
涅槃経にこのような言葉があります。
「無慙愧は名づけて人とせず。畜生とす」
無慚愧とは恥を自覚していないことです。
私達は知らずしらずに罪を作り、そのことに痛みも感じずに日々暮らしているのではないでしょうか。自覚がないということは恥ずかしいということも感じません。それは人ではなく畜生として生きていると言われているのです。
縁あって、押し出されて、仏様の教えに遇うことによって、はじめて慚愧の心をいただくのでしょう。
その時、「人となる」のです。
私達は「見えぬ力」(他力)に包まれているのです。